Friday, December 16, 2016

グループスタジオビジット

ティファニーのスタジオにて。
レジデンシーももう半ば。グループスタジオビジットの日が来た。

みんなでスタジオをひとつひとつ回って、制作の経過をそれぞれのアーティストが発表し、意見を言い合うというもの。英語での発表が(未だに)心配なことと、今作っているものが自分にとって新しいものであること、あんまり進んでいないこと(爆)などの理由から怯み、参加するのを止めようかなとも考えた(汗)。

けど、こういう時は逃げてはいけない。たとえ作りかけでも進みが遅くても、自分の今をそのまま見せれば良いだけだと思い直した。前日はざっくり準備をして、話す内容すら考えないで寝た。

グループビジットには、レジデンシーを作った人たち(アーティスト)が参加し、私たち一団を導いてくれる。クラウディアとアリ以外の全員が参加。11人で各スタジオを回っていく。やっていることも、制作の仕方もペースも様々だ。話し合いでは、感想の他にこうしたらもっとよくなるのではないかという案も出る。たくさん意見が出て会話が盛り上がるスタジオもあれば、何も意見が出ずにシーンとするところもある。アメリカ人は意見を言うのに躊躇がないので、反応も正直だ。

面白かったのは、中国人であるエレンのスタジオと私のスタジオで、最後に拍手が起こったこと。エレンはエンタメ性もある体当たりなパフォーマンスと彫刻でいかにもという感じだが、私は日本人であれば誰もが当たり前に持っている自然に対する考え方を投影した地味な作品で、自分的にはふつうの感覚を見せただけなので、実は意外だった。しかし考えてみると、エレンはアイデンティティ、私は自然と人間というテーマを通して、資本主義的価値観からの脱却をしようとしていると言えないこともない。というか、そのアジア的な考え方がみんな(アメリカ人)にとっては新しく映ったのかもしれないとも思った。

終わってしまえば何て事はない。予想外に拍手までもらっちゃったし、良かったよって言ってもらえたし、やって良かった。そして、みんな一見すごそうに見えるけど、やっぱり同じように悩んだり、どうしていいか分からなかったりしているんだなあ。

お腹が空いたのでキッチンに行くと、アンディとテレッサもやってきた。3人でお昼を食べる。エレンもやってくる。盛り上がる。

生活を共にしたり、ちょっと大変な体験を一緒にすることで、もっとお互いのことが分かるし、そうか一緒に成長してる仲間なんだってことが理解できる。腹の中をさらすのって勇気がいるけど、思い切ってやってみると本当に仲良くなれる。最初の頃のみんなの顔を思い出すと、同じ人たちとは思えないくらい打ち解けた表情をしている。もちろん私も。

ああ来て良かったなあ、と思った。


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