Saturday, July 24, 2010

『コネチカット・マフィン』のクランベリーマフィン























すっかりご無沙汰しています。以前にも書いたように、絵を仕上げるために、朝から最近は明け方までスタジオに詰める日々です。ふう。

昨日は、昼から根を詰めて描いていたが、5時の時点で一度休憩が必要な状態に。近くにある『コネチカット・マフィン』というカフェに行ってみることにした。スタジオから歩いて7分。いつも人が並んで何かを買っているので、気になっていたのだ。きっと名前の通り、マフィンがおいしいに違いない。わくわく。

が、ショーケースに並ぶのは、余り勢いのないマフィンたちがぽつぽつ。売れ残り?私でも作れそー。悩んだが、あまりにもアピールしてこないので、取りあえずコーヒーを買って席に着くことに。次々やってくる客を見ていると、どうも飲み物やサンドウィッチやベーグルが人気のよう。マフィンを買う人はあまりいない。そしてよく考えてみると、この辺りにはカフェ自体が少ない。ここしかないから人気?がーん。

そんなことを考えていたら、知り合いにそっっっくりな人を発見。しかし数回しか会ったことがないので、間違っているかもと思い、声をかけられなかった。私の前を通り過ぎ、すぐ後ろに座ったその人は、こちらに気付いてもいない様子。 絶対目が合ったのに、ぴくりともしなかった。じゃあ只のそっくりさんか。な?

その人は私の後ろで本を読みながら何かを食べている様子。マフィンかもしれない。ちょっとお腹も空いてきたし、うーん買ってみるか!で、クランベリーマフィンをトライしてみた。ローファットなので、甘みも少なく、あっさりしていてなかなかおいしかった。しかし食べているうちに、マフィンはあんこのない今川焼かおまんじゅうに近いのではないかという疑問が頭の中を旋回し出した。要は小麦粉の練り物である。ローファットマフィンだと更に練り物を食べている感が強いようだ。うん、これは今川焼だ。

などと愚考しているうちに、一時間経った。最後のコーヒーを飲み干して、席を立つ。後ろのそっくりさんをちらりと見たが、彼はイヤホンの音楽と本に夢中で、こちらを振り向きもしなかった。

*Connecticut Muffin*

171 7th Avenue
(between 1st St & Garfield Pl.)
Brooklyn, NY 11215
Neighborhood: Park Slope
(718) 768-2022

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Friday, July 9, 2010

そのバス、待って!!


ここのところ、毎日のようにスタジオに行っては絵を描いている。実は来月、サンフランシスコで初の個展をさせてもらうことになったので、そのために張り切って大きな絵を描いているのだ。

そろそろ完成も間近なので、一気に仕上げるために、昼くらいにスタジオに行って、夜までずっと描く。ここで問題になるのが、帰りの道のりである。スタジオから10分ほど歩いた通りに、我がアパートの目の前で止まるバスの経路があるのだが、夜遅くになると、がくんとバスの本数が減る。しかも、時刻表の通りには絶対に来ない。時計と時刻表を見合わせながら20分待つこともしばしば。夜は特に余り治安が良さそうではないエリアなので、常に周囲に気を配っていなければならない。そして暑い中、ただバスを待つこの辛さ。ああ、絶対に逃したくない!

バス停のある通りにたどり着くには、その前に広い駐車場を横切らなくてはならない。ここで最も起きてほしくないことは、バス停に向かっているときに、そこに既にバスが止まっているのが駐車場から見えることだ。目の前にバスがああ!待って〜!!しかしバスは止まらない。ゆっくりと去って行く巨大な車体を涙を呑んで見送る、最悪のパターンである。

今夜は、まさしくこの状況であった。バスが駐車場から見えてしまった(見えなえればどんなに良いことか)、いつもならここで諦めるところだが、しかし何と、今日は奴は信号待ちをしているではないか!これは走れば間に合うかもしれない!

走った、走った。猪のように。そんな私の姿を見た黒人の女の人が「Get on the Bus!!(そのバスに乗りなさい!!)」と叫ぶ。うう〜応援ありがと〜!しかし、ああ!もう少しだったのに!バスが発車していく〜。たった今車内から降りてきた人たちが「Shoot!(あ〜あ!)」とつぶやく。20分待ち決定〜と思った瞬間、バスの運ちゃんは発車しかけたバスを私のために止め、扉を開けてくれたのだった。ああ〜アメリカにもこんなに親切な人が!ありがと〜おっちゃん!!と感謝感激。たまにはこんな良い日もあるのね。心がほこほこ、な夜でした。


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Tuesday, July 6, 2010

NYの花火は、!!!!!独立記念日


フォース・オブ・ジュライ、と言えば、アメリカ独立記念日。アメリカ中、お祭りの日である。

アメリカ人のみならず、アメリカに住む多くの人が、一年に一度の大花火大会と、至るところで繰り広げられるバーベキューやパーティーを楽しむ日である。

私はというと、友人からいくつかルーフトップパーティー(建物の屋上でするパーティー)に誘われていたのだが、仕上げなくてはならない絵があったので、スタジオで制作していた。しかし夕方の6時になった時点で、やはり花火を見なければと思い直し、急遽花火を見るためにマンハッタンへ向かうことにした。

この花火大会は、メイシーズ・デパートメントストア主催のものなので、メイシーズのある34丁目あたりからよく見られるように打ち上げられる。場所は今年もハドソン川 。8時頃にマンハッタンで友人と合流し、34丁目の道路を川の方へ向かう。最初は、本当に花火があるのだろうかというくらい人が少なかったのだが、川に近づくに連れて、人の数がどっと増えて来たので、川岸まで行くのは諦め、10番街あたりでストップ。しかしさすがに街外れだけあって、空が開けていてとても気持ちが良い。夕焼けの雲が茜色に染まり、その下をかもめが何匹も飛んで行った。そのうちに私たちの周りの空間までが人で埋め尽くされ、動くに動けない状態に。そして、9時20分、始まりました、花火大会。

規模は日本の花火大会の方が上だろうが、見たことのない花火もいくつかあり、私はとても楽しめた。面白いのは、花火の配置。全く同じ花火が横に5つ、並列に打ち上げられる。日本では、一点集中型しかみたことがない。少なくとも、初めから終わりまで横に5つ並んだ花火というのは、見たことがない。全て5つずつ同じ花火、なのだ。目から鱗である。5つ横に並ぶと迫力があり、シンプルな花火でも、何だか豪華に見える。とはいっても、やはりあれだけの量の花火を26分間も打ち上げるのは相当な太っ腹。メイシーズ、さすがである。

人々の反応を聞くのも面白い。アメリカ国旗の色である、赤青白の花火では歓声が上がった。中でも特に盛り上がったのは、ニコちゃんマークの花火が10個同時に打ち上げられた時だ。大きな笑い声が起こり、大人気だった。この日は風もなく、花火にはうってつけの天候。ニコちゃんも土星も箱の花火も、空に奇麗に映えた。しかし花火も半分を過ぎると、既に飽きた模様の人が続出。エンディングを待つばかりと行った感じである。最後はナイアガラの滝の薄いバージョンで締めくくり。誰かが「That's It!!」(これで終わりだ!)と言ったら、本当におしまい、皆一斉に帰って行った。

その後は例年なら誰かのパーティーに忍び込むところだが、最近の暑さでかなり疲れ気味なので、夕飯を食べて素直に帰りました。


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Sunday, July 4, 2010

眠れぬ夜はぽんを数えて


ここ3日ほど、涼しい日が続いている。夕方は肌寒いくらいであるが、我ら(私とルームメイト)には特に大歓迎。なにせ、うだるような暑さの中でも断固としてクーラーを設置しないので、夜は寝にくく、朝起きると汗びっしょりなのである。なので、ここ数日のまるで初秋のような陽気は嬉しい限りだが、そういう日に限ってよく寝付けないというのはお約束。体は疲れているのに頭が冴えて眠れないほど辛いことはない。

そんな時は羊を数えろとはよく言われることであるが、 羊の代わりに我が愛犬・ぽん(本名:ぽん酢)を数えてみることにした。日本にいるぽんは、非常に人なつこいコーギーと何かの間の子である。正面から見ると、顔といい毛の長さや色といい、その姿は誰が見てもラブラドール・レトリバー。しかしちょっと横に回ると、その足の短さと胴体の長さにびっくりなかわいいやつなのである。

むかし両親と恒例の夜の散歩に連れて行ったとき、信号待ちをしていたカップルがぽんをじっと見ていたが、その男の方が思わず「へんな犬!」と言った。我々から距離はあったが、夜の静かな空気にその一言はよく響いた。我々は大爆笑したのだったが、ぽんはいつもの愛くるしい顔で舌を出し、笑っている私と両親をぽかんと見上げただけだった。

そんなことを思い出しながら、ぽんを数えてみた。五つめのぽんを数えることなく、すんなりと眠りに入った。


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