Sunday, September 26, 2010

今日のふつうご飯(父誕生日の祝い編)

少し前の話だが、父親の誕生日のお祝いをした日のふつうでないふつうご飯。

あさ。

 うちの朝はいつもトーストにコーヒー、ヨーグルト。そして母親の手作りジャム。

少し前まで梅ジャムだったが、酸っぱいもの大好きな私が全部食べてしまったので、今はいちじくのジャム。この日は食パンを切らしていたので、ホットプレートでパンケーキ。レシピの分量を守っているのに、なぜか膨らまない母親のパンケーキ。ご愛嬌を通り越し、もはやそういうもの。目の前で一枚ずつ焼いて食べるパンケーキは、朝から何だかわくわくし、みんなでわいわい楽しくて、膨らんでなくたってとてもおいしい。わたしはここに溶けるチーズを埋め込んでとろ~っとさせるか、ただ乗っけてパリッと焼くのが好き。この日はパリッ。ヨーグルトを乗せて食べた。

ひる。

カレーチャーハン、きのこのおつゆ、梨。

お昼に母親が何日分かの余ったご飯をかき集めたら、出てくるものはチャーハンと決まっている。
大抵は、細かく刻んだねぎとベーコンの塩チャーハンのみなのだが、この日はカレー味で、前日の残りのおつゆと果物が付いてきた。

大体チャーハンというものは、炭水化物がほとんどで、栄養面で優れているとは言いがたく、食べる側としてはすぐに冷めてしまうし、すぐに食べ終わってしまうしで、なんだか物足りない。しかし、たまに食べると、なかなかおいしいものだ。もし三食きっちり食べるなら、やはり昼などはこういうシンプルなもので充分なのだろうと思う。作る側としては、フライパンにご飯がくっついて後片付けが大変とのイメージがまず脳裏に浮かび、ものぐさな私などはつい敬遠してしまう。母親が「どうしても欲しくて」、数年前に思い切って手に入れたという中華なべは、大きくて薄くて軽くて、質のとても良いもの。これをよ~く熱して強火で炒めれば、プロのそれのように、ご飯つぶひとつなべ底に残さない、さらりとしたチャーハンができる。私のソースパンではこうはいかない。羨ましい限り。

よる。

父親の誕生日を祝って、近くのお寿司屋さんに頼んだ刺身の大皿。

さすが寿司屋の刺身、値は少々張ったらしいが、一切れ一切れが大振りで、まぐろ、白魚、かつお、さば、コハダ、ほたて、いか、赤貝、みる貝、甘エビ等豊富に入っており、四人でお腹いっぱいになるまで楽しめた。父親の誕生日、万歳~~!!一月に一回あっても良いな。

うちは刺身の日は、断固として刺身だけ。近所の魚屋さんで四人分の刺身を買い、その皿をでん!と真ん中に置いて、親兄弟の熾烈な戦いをしながら、ご飯と味噌汁で食べる。この日は父親の誕生日だったので、醜い争いは避けたいところ。本人以外は夕食前に集まって停戦協定を結んだので、かなり平和にゆっくりと食事を楽しむことができた。

こういう日は、やはり酒。日本酒も良いが、刺身にビールも、さっぱりしていて最高である。しかしきっぱり酒を止めた私は、最近よく見かける「ノンアルコールビール」を試してみることに。数年前にあるブランドのものを飲んだことがあるが、そのまずさに閉口し、この手のものはもうこりごりと思ったのだが、今回帰国してみると、また色々な種類のものが出ている。流行るというのには理由があるわけで、少しは味も向上したのだろうと踏んで、数ある中から、サントリーの「オールフリー」を選んだのだが、いやあこれには驚いた。あまりにビールそのまんまの味なのである。以前の「ビールを真似てみたけれども失敗でござい~。てへっ」というような甘えた味はどこへやら、「ここまできっちり仕事をしました」という苦労と誇りすら感じられるようで、これならば、「ビールです」と知らん顔で出されたら、ひょっとして酔っ払ってしまうかもしれないと思うくらいであった。飲まなければならない場で、酒を止めた人を無理なく救ってくれるであろう、素晴らしい飲み物だと思う。これならまた飲みたい。他にも色々な種類のノンアルコールビールがあるので、滞在中にぜひ飲み比べをしたい。

それにしても、アルコールフリー、カロリーオフ、糖分フリー、味はビールに限りなく近い。こんなものが健康マニア都市・ニューヨークに出現したら、大人気になると思うんだけど。面白いし。それとも、私が知らないだけで、実は既にあるのかなあ。帰ったら調べてみようっと。

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Friday, September 24, 2010

次の日の十五夜















9月22日は、十五夜だった。

昔は、おばあちゃんが大好きな月見だんごと餡子のお皿をひとつ、近所の和菓子屋さんで買って来て、夜ご飯のあとに、みんなでお茶と一緒に食べるのが十五夜の慣わしだった。
特にどうということもない普通のまるい団子なのだが、ぽっかり空に浮かんだお月さまにしばらく奉げると、それはもうお月さまの恩恵を受けた特別な「お月見の団子」となり、この日はこれ以上のご馳走はないという気になった。私はこの日のために、どこからか立派なススキを見つけてきては団子の隣に飾り、月が出るのを待ちきれず、団子の周りをうろうろしたものである。

しかし祖母が亡くなり、私もNYに移ってからは、9月に日本に滞在すること自体がなく、ここ数年間は一度も食べる機会がなかった。久しぶりに十五夜に日本にいることになった今年こそはと意気込んでいたのだが、雑務をしていて買出しに行けず、夜は曇りで月も見えず、何とも気の抜けた十五夜となってしまったのだった。

ところが、次の日のこと。うちと長年親交の深いMさんが、何とお団子を届けに来てくれたのだ。「ゆうべ、家に帰る途中で、雲の隙間からぽっかりお月さまが垣間見えて。ゆりこちゃん好きだったなあと思ってね。」と、わざわざ買いに行ってくれたらしい。何と有り難いことだろうか。

包みを開けてみると、おばあちゃんと食べた月見団子ではなく、みたらし団子とかりんとう饅頭であった。しかし同じ店で作られた団子は懐かしく、柔かく、かりんとう饅頭共々、とてもおいしかった。そういえば、みたらし団子も何年も食べていない。NYでは、パックに入ったみたらし団子はあるけれども、こういう作ったばかりの団子を売っている和菓子屋はもちろんないからである。

やっぱり日本の食べ物は、おいしい。甘いものも、おいしい。もちろんアメリカのケーキも、ドーナツも好きだ。しかし和菓子は、何というか、体に合っているおいしさである。日本人に生まれて良かったと思うのは、このように味や感覚を、体が喜ぶ瞬間である。頭ではなく体が知っている快感だ。

お月さまと祝えずに終わった久しぶりの十五夜だったが、Mさんの気持ちとお団子が昔の思い出を運んできてくれた。Mさん、本当にありがとう。ところで、このかりんとう饅頭というものは、初めて食べたが、なかなかおいしいものだった。内側は饅頭なのだが、たしかに外側はかりんとうである。最近流行ったものらしいが、うーん、面白い。おばあちゃんも羨ましがっているのではないかと思う。いや、でもおばあちゃんのことだから、向こうでとっくに入手して、味見してるかもなあ。

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Sunday, September 19, 2010

うちのご飯が一番!ふつうご飯、はじまる。


今日のぽん。ブラッシングしてみたら、毛が舞いに舞う。

日本に一時帰国中です。すっかりぽわぽわしております。

これまで日本に帰国する時は、大抵一年に一度、一ヶ月程度。帰ってきても、バタバタと東京へ行っては夜遅く帰ってきたりして、なかなか家にいられないことが多かった。しかし今回は、家で過ごす時間が多い。一年半ぶりの母親の手料理を毎日食べて、心から思うこと。外のどんなレストランよりも、家のご飯がいちばんおいしい。両親や姉とぎゃーぎゃー言いながら食べるご飯の何とおいしいこと。愛犬のしっぽがゆらゆら通り過ぎるのを窓の向こうに眺め、くだらない話に大笑いしながら囲む食卓で得られる満足感は、NYでの一人飯のそれとは似ても似つかない。一人暮らしをしていると、つい何を食べれば健康に良いか、どれだけの量をいつ食べるべきか、など理屈にばかり走りがちで、食べること自体がストレスになったりするけれども、こうやって皆で楽しく食べると、多少栄養バランスが良かろうが悪かろうが、そんなことは問題にならないほどおいしくて、体だけでなく、心の中の深いところまでも隅々栄養が行き渡る気がする。これこそ私の考える「ご飯」の原風景、かつ最も重要な部分なのである。

それにしても改めて、日本はお米がおいしい。丁度今は新米の時期で、お米だけでいくらでも食べられてしまう。そして、野菜がおいしい。うちは特に近所の農家で取れたものを食べることが多く、新鮮な野菜ほどおいしいものはないとつくづく思う。きゅうりなど、ただ薄く切ったり、塩少々としょうがと唐辛子であえたものなど、噛むたびに広がる瑞々しく青い味、潔い音の立つ快感、これ以上の調理法はないのではないか。NYで食べている、おもちゃのようにつやつやと怪しく光る、産地も出荷日も不明の巨大野菜では、こうはいかない。安心も栄養のうちなのである。

そういうわけで、豪華ではないけれども大好きな、我が母上のご飯。NYに戻った時の参考にすべく、しばらくの間、うちのふつうご飯を記録しようと思います。外で食べたときはもちろんそちらも記録しますので、どうぞよろしく。

早速、今日のうちのふつうご飯。

ご飯、きのこのおつゆ、ポテトとトマトのチーズ焼き、おすそ分けの筑前煮。

今日は、父親の誕生日だった。めでたい!!でも姉が仕事で遅いので、お祝い膳は明日に持ち越し。母親が勝手口の横で見つけた芽の出たじゃがいもを早く使っちまいましょうご飯。チーズ焼きは、スライスして茹でたじゃがいもをグラタン皿に敷き、スライスしたトマトを乗せ、炒めた玉ねぎとベーコンもその上に乗せ、更にとろけるチーズを乗せ、オーブンで15分程度、キツネ色になるまで焼く。ホワイトソースをかければグラタンになるけど、これはこれで、チーズがカリカリしてて、とてもおいしいものです。きのこのおつゆはうちの定番。今日はしめじとしいたけに、ねぎを添えて。この他に奈良漬と葉唐辛子など。あーしあわせ。

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Thursday, September 2, 2010

冷蔵庫一掃デイ、その2(人参編)















  







前回に引き続き、冷蔵庫一掃メニューをば。今回は、人参です。

それは帰国の一週間前。にも関わらず、ファーマーズマーケットでうつくし~人参の束(7本)$1.75を発見。ああ~絶対使い切らないのを分かっているのに、ついつい買ってしまったああ。帰国前日、冷蔵庫に佇む人参5本(大)。使いましょう、こうなったら。


冷蔵庫一掃メニュー①人参とオクラの豆乳パスタ

キャベツの豆乳パスタで味を占めたので、人参でも挑戦。ちょっとだけ残っていたオクラも入れてみよう。どれどれ。

***材料*************************************
オリーブオイル、ニンニクひと欠け、人参(大)1~2本、オクラ5本、豆乳、スープの素、塩こしょう、パスタ
***作り方*************************************
1。人参の皮をむき、そのままピーラーで薄くスライスする。オクラは洗ってヘタの部分を切り、適当な大きさに輪切りにする。フライパンにお湯を沸かし、パスタを茹で始める。
2。鍋にオイル、潰したにんにくを入れ、弱火で温める。
3。香りが出たら、人参のスライスを入れて炒め、塩こしょうする。水少々とスープの素を入れ、蓋をして3分ほど蒸し煮にする。
4。オクラも入れ、豆乳を野菜が半分隠れるくらい入れて、煮詰める。
5。茹で上がったパスタのお湯を適当に切って4に入れ、一瞬強火にして、ソースと和える。お皿に盛って出来上がり。あればパクチーなど添える。
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オクラのおかげでとろりとして、なんだか不思議なとろりんソースに仕上がった。うまし!

その後、エネルギー満タンで友人のお別れパーティーへ行き、帰ってきてから青くなって荷造りを始める私。気付けばもう朝。よし。残った人参で一気に3品、豪華朝食と行くか。


冷蔵庫一掃メニュー②人参おろしの醤油ビネガー
            ③すりおろし人参のオムレツ
            ④人参のバター炒め麺風

***材料*****************************************
人参3本、醤油、白ワインビネガー又は酢(②)、油、卵、豆乳少々(③)、バター少々(④)、塩こしょう
***作り方***************************************
1。人参2本をすりおろす。半分は器に盛り、醤油と白ワインビネガーをかけて、②の出来上がり。
2。フライパンに油かバターを熱し、1ですりおろした人参の残りを炒める。塩こしょう。炒めたら、溶いた卵に豆乳少々を入れ混ぜたものを入れ、大きく2~3回へらで混ぜ、卵が固まってきたら形を整えてオムレツを作る。③の出来上がり。
3。ピーラーで人参を薄くスライスする。フライパンにバターを熱し、人参を炒める。塩こしょうする。④の出来上がり。
********************************

以上、15分もあればできちゃう一気に3品メニュー。人参ばっかだけど、青いハーブを添えたら、あら綺麗。誰にも文句言わせません。って一人だけど。。残った最後のベーグル半分を添えて、いただきまあす。残った卵2個も使ったし、完璧。
②すりおろし人参は生姜を添えたり、柚子こしょうを添えたり、薬味を変えれば、バリエーションが楽しめます。③オムレツは、赤に黄色が美しく、食べやすい。すりおろし人参をバターで炒め、砂糖を加えれば、グラッセ風オムレツになります。これもおいしいよ。④バター炒めは、人参をピーラーでスライスすることで、いつもと一味違った食感に。麺のように食べられて、楽しい一品です。

しっかり味わった後、急いで皿洗いをし、ひえ~もうこーんな時間!間に合うか??重いスーツケースに楽器一つ、更にバックパックを担いで、サブウェイで空港までえっちらおっちら行きました。私の近所(ブルックリン奥地)のタクシー会社を使うのは、ぼられたことが何度かあるので、出来るだけ避けたかったのです。サブウェイなら2ドル+エアートレイン5ドルで、一番安くて安心なのだ。重いけどね。。。そこは豪華人参朝食で乗り切りました!人参朝食、ばんざーい!

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