Friday, July 9, 2010

そのバス、待って!!


ここのところ、毎日のようにスタジオに行っては絵を描いている。実は来月、サンフランシスコで初の個展をさせてもらうことになったので、そのために張り切って大きな絵を描いているのだ。

そろそろ完成も間近なので、一気に仕上げるために、昼くらいにスタジオに行って、夜までずっと描く。ここで問題になるのが、帰りの道のりである。スタジオから10分ほど歩いた通りに、我がアパートの目の前で止まるバスの経路があるのだが、夜遅くになると、がくんとバスの本数が減る。しかも、時刻表の通りには絶対に来ない。時計と時刻表を見合わせながら20分待つこともしばしば。夜は特に余り治安が良さそうではないエリアなので、常に周囲に気を配っていなければならない。そして暑い中、ただバスを待つこの辛さ。ああ、絶対に逃したくない!

バス停のある通りにたどり着くには、その前に広い駐車場を横切らなくてはならない。ここで最も起きてほしくないことは、バス停に向かっているときに、そこに既にバスが止まっているのが駐車場から見えることだ。目の前にバスがああ!待って〜!!しかしバスは止まらない。ゆっくりと去って行く巨大な車体を涙を呑んで見送る、最悪のパターンである。

今夜は、まさしくこの状況であった。バスが駐車場から見えてしまった(見えなえればどんなに良いことか)、いつもならここで諦めるところだが、しかし何と、今日は奴は信号待ちをしているではないか!これは走れば間に合うかもしれない!

走った、走った。猪のように。そんな私の姿を見た黒人の女の人が「Get on the Bus!!(そのバスに乗りなさい!!)」と叫ぶ。うう〜応援ありがと〜!しかし、ああ!もう少しだったのに!バスが発車していく〜。たった今車内から降りてきた人たちが「Shoot!(あ〜あ!)」とつぶやく。20分待ち決定〜と思った瞬間、バスの運ちゃんは発車しかけたバスを私のために止め、扉を開けてくれたのだった。ああ〜アメリカにもこんなに親切な人が!ありがと〜おっちゃん!!と感謝感激。たまにはこんな良い日もあるのね。心がほこほこ、な夜でした。


▼応援クリックよろしくでござる。
にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ

No comments: