Saturday, March 20, 2010

夏の始まりは時計とともに


















先日、駅の時計が一時間ずれていることに気付いた。


あれ?まさか?もう?


家に着いてすぐに電子レンジの時刻を確認する。それでパソコンを開くと、やっぱり一時間進んでいる。


ああ、もう来たのかあ、サマータイム。


サマータイムは、長く太陽の出ている夏の時間を有効に使う目的でアメリカや欧米で利用されている。私からすると、時間の概念がおかしくなる日が二日間存在する制度、それがサマータイムである。この時がずれる日は、手動で直す時計と勝手にサマータイムになっているパソコンの時計を見比べては、一日24時間という時間はやはり人間が決めているものなのだということを再確認できる、ちょっと面白い日でもあるので、私は結構好きだ。

それにしても、サマータイムになった途端に夏になる突然さには、いつも驚かされる。NYという街には春がない。あっても一日やそこら。三月初旬まで寒い日が続き、申し訳程度に「春」があり、中旬で突然「夏時間」が来、すると急に気温はぐんと20度を過ぎるし、6時まで空は明るいし、風は気持ち良く通るし、まるで突如として夏が来たかのような錯覚に陥る。
雪やら大雨やらで寒い時は、暗くなればただ黙って家に帰るしかなかった人々も、急な初夏模様の夜となれば、ここぞとばかりに街へ繰り出すので、ここ数日はマンハッタン全体がお祭りをしているように賑やかだ。
 たしかに、暗くなってもあたたかな風がビルの間をふうと吹き抜けると、いても立ってもいられない気持ちになり、仕事やクラスの後で疲れていても、アパートにただ帰るなんてもったいない、何か楽しいことをしなければという気にさせられるから、自然の力というのは恐ろしいものである。

そういうわけで、ここ二日ほど、私も街をぶらぶら歩いていたら、つい新しい靴をふたつも買ってしまった。皆さん、下の靴、いくらだったか予想できます?





予想しましたか?




答えは、左のサンダルが$14.99、右のブーツが何と¢1!サンダルがセール品で、それを買えば冬の残り物セール品の棚から何でも¢1でついてくるという。残り物品だから大したのはなかったけど、せっかくなので、探しに探してこのブーツをゲット。実はブーツって買ったことがない。欲しいと思いつつ、いつも試着するだけで何となく買う勇気がなかったので、これは慣れる良い機会かもしれないと思ったわけです。次の冬まで履く機会がないかもだけど、まあ良しとしよう。何たって¢1だし。

そういうわけで、今が一体何月なのか、カレンダーがなければ全く分からないNYです。
NYは元々こういう街なのかもしれないけど、四季の国から来た人間にとっては、地球温暖化の最先端を行っているようにしか見えない。カナダ人の友達はため息をつきながら、カナダにはもう四季はないと言っていたけれど、私もため息をついてしまった。日本も例外ではないからだ。
四季という概念自体、博物館行きの時代になるのかもしれないと思うと残念でならないが、こういう時代に生きている限り仕方がない。せめて死ぬまで四季を覚えていたいものだ。源氏物語はやっぱり凄い。


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2 comments:

Unknown said...

や~ホンマ今日土曜日も良い天気、ぶらぶらと散歩するには最適の気候ですね、 でこれで冬が終わりかと思うと大間違い!またまた寒い日がやってきます、なんつ~たって5月下旬でも暖房が入る日がありますからね、という訳でりーぬの新ブーツもまだまだ今シーズン登場のチャンスはありますね。

Yuriko Katori said...

確かに、去年でしたっけ、4月なのに雪が降ったことがありましたね。アップダウンが激しいのがNYの特徴ですもんね。なんたってまだ3月半ば。。。夏になるには早すぎますよね!