宿でのスケッチより。 |
ニース最終日!
前夜の海の美しさに感銘を受け、朝6時に起きてひとり海岸に行く私。。ああ、何て単純!!
さすがに真っ暗な中ひとりは怖いので、空が白み始めてから宿を出る。パリを出る前に「ニースは治安が悪い」などとネット上の誰かに脅されていたので、ちょっとびくびくだったが、海岸はまだ暗いのに、清掃員や釣り人がうろうろしていて、危ない感じはしない。が、やっぱりちょっと「何でこんな朝から女が一人?!」的視線は否めなかった。
気にしないよ!っと、海岸に腰を下ろし、スケッチブックを取り出す。ニースの浜辺は、砂ではなく小石でできている。汚れなくて良い。
夜明け前の海。とても静か。
段々空が明るく、海の水が濃紺から透明になっていく。
夜明け。オレンジの太陽が山の上から出てくる。
この時間帯になると、もう船が二艘、目の前を横切り、泳ぎにくる人たちも。70歳は過ぎているであろう夫婦とか、意外と多い。さらっと泳いで、さっと帰る。まるでひとっ風呂浴びにきているよう。朝風呂ならぬ、朝海?これが海の暮らしか〜。うらやましい。
朝の海は、静かに色が変わって行く。どんどん。一瞬も目を閉じられない!という感じ。そのうえどこまでも透明で、波の音も静かで心地よくて、包まれるよう。泡が特にきれい。。うっとり。波打ち際の泡を見つめ続ける変な人になってしまった。
宿に戻り、もんと朝ご飯を食べ、宿から歩いて行けるとふんで、丘の上にあるシャガール美術館とマティス美術館を目指す。
シャガール美術館の方が先にあった。ここは、シャガールの聖書に関する絵を集めた美術館。朝早く行ったのに、なぜかミュージアム内のカフェが人で一杯。開館したばかりなのに、もうお茶?しかし、後に理由が分かった気がした。美術館がそれほど大きくないのだ。楽しみにしていた分だけ、展示数が予想以上に少なかったこと、なぜかシャガールに関係のない展示がしてあったこと、その割に入場料は高めだったことにショックを受ける私。そしてお客さんの多さにも。そりゃシャガールは有名だし、観光名所なんだとは思うけど、何だかなあ。
三度ほど展示してある絵を見て回るも、すぐに終わってしまったので、仕方なくミュージアムショップへ。他の美術館に展示してあるシャガールの絵のポストカードやらマグネットがたくさん並んでる。。。おいおい。しかし、見ているうちに何枚も手に取っている私。おいおい!ものすごく悩んだが、全然この美術館の記念にならないのでは、、、と思い、やめる。ここに展示してある絵の、かなり良いポストカードは、高すぎてやめた。はあ。しかし、今こうして振り返ると、展示してあった絵は大体覚えているから、やはり行って良かったんだと思う。何事も勉強だ!
次、さらに丘を登り、マティス美術館を目指す。これが、けっこう遠く、なかなかいい運動。向かいの歩道を行く中年男女のグループを見ながら、先に進んでいる男の人ふたりがいかに競い合っているか推測しながら行く。
息を切らしつつ、やっとついたマティス美術館、、、が、ここ?どこ?と言いたくなる分かりにくい入り口。公園の中にこつ然とある。横手のグラウンドでは、謎の運動をしているグループ。謎だけどやってる人たちは笑顔で持久力ありそうなので、ああいう運動が我々にも必要かも、と真剣に話しつつ館内へ。
ここは素晴らしいことに、無料!!それだけで素晴らしいのだが、館内は三階建てで、有名な絵は少ないけれど展示数も多く、マティスの超初期の作品とかスケッチとか、金魚のエッチングの連作とか、珍しいバレエのイラストレーションとか、晩年のコラージュとかがたくさんあった。私はマティスかなり好き。本でしか見たことのなかった、晩年の黄色のカティアとか、小さい習作とか大きい習作とか、終わってないポートレイトとか、大興奮してしまった。マティスの絵は何でこんなにしっとりと色っぽいのだろう。。。と感動しつつ、写真は禁止!と怒られたりしつつ、メモを取りまくる。広い館内、見る所がいっぱいある幸せ。奥へ行くとなかなか凝った造りの建物に、また感動。マティス本人の映った写真も良かった。
しかし、空腹で途中から注意力散漫に。。。やっぱり腹が減っては戦ができぬな〜。途中で会ったもん嬢も同意見。なのに、更にミュージアムショップで本を物色して、待ち人を更に待たせる私。。。すまぬうう!!しかし、ここはイマイチ品揃えがなく、時間を使ったくせに何も買わないという。さすがのもん嬢も「買わないのかよ!」と突っ込みを入れていた。
腹が減りすぎていたので、帰りはバスを使い、さっさと街へ。向かった先は、マクドナルド。。。日曜なので、観光地と言えども、デパートと名所以外はフランス式に閉まっているんだよね。さすがだ!
この後は、ぶらぶらし、最終日ということで名物(?)のムール貝の蒸し物とニース風サラダ(何がニース風か分からん。。)を分け合い、宿に帰る。
私は宿のリビングでスケッチ等し、ドイツから来た子に話しかけられ、ドイツはフランスより物が安いと教えてもらい、期待に胸を膨らませて部屋に戻ると、新しく入って来た韓国人の女の子によって部屋が洪水の憂き目にあっていた。盛りだくさんな一日だった。。
世界各国からの旅人の集う宿。この後洪水。 |
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