Wednesday, November 2, 2011

南仏からドイツへ!ベルリン滞在記(1)

記録的初雪に冬の匂いのぷんぷんするニューヨークですが、当ブログはなぜかまだ秋のヨーロッパ。。。更新が遅くてごめんなさい!

旅の記憶も大分こなれてきた今日この頃、残りの旅行記を一気にいきたいと思います!押忍!

*うぃ〜ん*(リバース音)




ついにニースを去る朝が来た。夕方にはもうドキドキのベルリンだ!興奮!!

朝食をとり、でかいリュックとボナール美術館で買いまくった本を背中にずっしりさせながら、宿をチェックアウト。
そういえば、この宿は、”Saint-Exupéry”といった。「せいんと、えくすぺり?」などと適当に発音していたのだが、先日もん嬢が「星の王子様」の印刷された宿のカードを見て、「合点がいった」と。フランス読みで「サンテグジュペリ」と発音するらしい。英語読みしていたので分からなかったのだ。なるほどねえ。でもサンテグジュペリって、リヨン出身なんだけど。。。ま、南仏出身には変わりない!笑

わくわくだね、期待のベルリンがもうそこだよ♪本当に今からドイツに?信じられない!逸る心を抑え、せっかくのニース、最後に浜へ行こう、と二人でふらり海へ。その途中で何気なく立ち寄った、ごくふつーの土産や。しかし、そこで運命の出会いが私を待っていた!!!!






































が〜〜〜ん。



なんてストライクなバターナイフ。
魚の部分が白い陶器で出来ていて、あああ、まさに一目惚れ!!しかもたったの3ユーロ!!もちろん買いましたとも、数少ない自分への土産。ついでにドイツにいる友達にも、ひとつ。ぶらぶらしてみるものだ。

ニースにお別れ





さよなら、ニースの海。ついでに、白い魚を海に泳がせた。お前はこれから私と一緒にアメリカに行くんだよ。ふるさとの海にバイバイしてね。うんうん。(自己満)

ニースの海にまた来ることがあったら、私はもん嬢の尻フリダンスを(15連写の記録済み)必ずや思い出す事だろう。最後まで楽しかったぞ、ニース!またいつか会おう!

さて、それから20分ほどバスに揺られ、コートダジュール空港へ。ここから一気にドイツの首都ベルリンに飛ぶのだ。

飛行機はヨーロッパ間を格安で飛びまくるeasyjet。電車よりバスより安かったのでこれにした。安く大量に飛ばすため、「私たちは待ちません」が信条だとか。登場時刻に誰が遅れても知らん顔で先に行く、とてもスカッとした会社らしい。搭乗口も搭乗時刻の15分くらい前まで分からない上、席も決まっていない(早い者順)という、初心者にとっては一刻も落ち着いていられないスリリングな搭乗である。

周りの客はさすがに熟知していて落ち着いている風。しかし搭乗手続き開始のサインを見逃すまいという静かな緊張感が感じられた。中でも、ある60代後半くらいの夫婦バックパッカーは、完全なるエキスパートだった。最も搭乗口に近くかつポイントを押さえた席に半分だけ腰掛け、輝く眼光はスタッフの一挙手一投足を見逃さない。その姿は正に、かけ足競争のスタートラインに立つ運動選手そのもの。結果、全く無駄のない動きで搭乗手続きトップバッターの座を手にしていた。威厳すら漂う勇姿に感心。

あの方達を見習わなくては!と、恥ずかしがるもん嬢を引っぱって4番目に並んだ単純な私。そういうわけで、早く機内に入れたのだが、ふたりとも疲れていたので、離陸直後に夢の中へ埋没してしまった。

いざ、ベルリンへ!





うとうと、たしか1時間半ほどの飛行だったはず。目が覚めた時は、すでにドイツ上空。ほうほう。さすがに近いなーヨーロッパは。なんて思ってたら、あっという間にベルリンのショーネフェルド空港上空へ。どれどれ、どんなとこ、ドイツは?しかし、窓の外に見えたものは。。。。。。

森!!!!!川!!!!!
森、森、森、川、川!!!(。。。あんぐり。)

間違えてアマゾンへ来たのか!?もん嬢と顔を見合わせたほどのうっそうとした森、そしてたっくさんの川。ベルリンから少し離れているとは言え、これはすごい。好感が持てるぞ、ドイツ。(←ど田舎出身者)

ベルリン近郊。








そんなこんなでベルリンに到着。さっそく看板の文字が、何書いてあるのか全く分からない。英語が書いてあるので問題はないのだが、表記は英語に似ているのに推測すらできないね、ともん嬢とささやき合う。ドイツ語は、難しそうだ。。。

空港を出たところで、いきなりある屋台のサインが、ビールのジョッキから顔を出す坊や。あらかわいいビール坊や♡っておいおい!
フランスもそうだけど、ドイツでもお酒を買う時に身分証明書を出せと言われたことは一度なかった。ニューヨークはあんなに厳しいのに、ヨーロッパは寛容だね。

空港の外の芝生には、たくさんの旅人たちが本気で寝ている感じでゴロゴロ。「こんなにのんびりした空港は初めて見た」とは飛行機に乗りまくり女・もん嬢の感想。

空港駅で、宿泊予定の友達の家までのきっぷを買う。簡単なようだが、慣れないとこういうのに時間がかかる。電車は、なんかうちの田舎の成田線みたいな雰囲気。。。グラフィティは多いけど、ゆったりしていて、全然危ない匂いがしない。木も多いし、ほんとに田舎って感じ。どんだけベルリンから離れてるんだ?と思いきや、20分もしないでベルリンの中心地に。早!!

アレクサンダー駅の外は、あっという感じで、新興の都会!!コンクリ!!でかい建物!!建築中!!でも通行人にはのんびりムード。このギャップは?そして、友達の家を目指して5分も歩くと、一気に郊外感が漂い出す。さっきまでの都会はいずこへ。。。?田舎なんだか都会なんだか分からない、不思議な街だ。トラムという路上電車が、なんかこれまたのんびりしてるし。

泊まらせてもらう予定の友人宅の前で、鍵を渡しにきてくれる友達の友達、「ニナ」を待つ。彼女とは会ったことはないが、駅で電話して、彼女の仕事の終わる頃に待ち合わせることにしたのだ。どんな人かなあ。
待っている間に、人間観察。この地域がそうなのかもしれないが、若いドイツ人の家族が多いと感じた。アジア人はあまり見かけなかった。心なしか、ちらちら見られている気が。しかし、よく考えると、でかいリュックを背負った女がふたり路上に立ち尽くしているのは、ニューヨークでもジロジロ見られる。。。かもしれない。

時間になっても来ない、「ニナ」。電話では感じの良い声だったが、ほんとに来るんだろうか?疑心暗鬼になりだす我々。
疲れていて、寒くなってきて、腹が減ってきて、、、焦るふたり。こちらへ来る女の人を見ては、いちいち「あれではないか?」「今度こそ?」「違った。。。」といちいち一喜一憂。疲れのあまり、「もしやここは同姓同名の別人の家なのでは!?」と、友人の名が記された表札を前にしてまでも広がっていく想像力の翼。不安は人を妄想の渦に突き落とす。無言になり、じっと耐えるわれわれ。。。ここで限界に達したもん嬢が、切り札の国際ケータイを!文明の利器!!ドラえもん、ありがとう!!そして。。。つながった〜〜〜!!!

ニナ「ごめんなさい!渋滞で。。。もうすぐそこです〜!!」
いえいいんです、我々が同姓同名の別人の家の前にいるのでない事さえ分かれば!!あーよかった。もう大丈夫だね。

そこへ通りかかった若い白人男性。こちらを見ていると思ったら、英語で話しかけてきた。
「もしかして君たち。。。鍵を待ってる?」おお!!その方はニナの旦那さんだった。「ごめんね、あの人はいつも遅れるから。僕はニナとここで待ち合わせをしているんだよ。」なんて喋ってたら、「ソーリー!!」やっと来た〜〜〜!!!!!

「ニナ」は私と同い年くらいの、しかしびっくりするくらい美しい人であった。顔だけではなく、雰囲気が。知的でありながら、ふわーっとしていて、ゆったりしていて、何だか優しくてあったかい。そのまぶしいような空気に、一瞬はっとした。こういう人ってあんまり会ったことがない。眼鏡が似合っていて、すごく印象に残った。そして、、、お腹が大きい〜〜〜!!!旦那さんと並んだら、光るような空気が一層ふくらんだ。なんだか感動的だった。。お礼を言って鍵を受け取ると、ニナ一家は夕食を食べると言って闇に消えて行った。

幸せそうなニナ一家






良いものを見たなあ、とぼーっと一家の後ろ姿を見送っていたら、横でもん嬢も同じようなことを言っていた。今思うに、ドイツののんびりした空気が、ああいう余裕のある幸せそうな雰囲気を作るのかもしれない。
ベルリンの公園には木が多く、いつも子供の笑い声が聞こえていた。それが妙に懐かしかった。ニューヨークでは、子供の遊ぶ小さな公園は、鉄格子に囲われていて、遊具だけが殺風景に置いてある。日本では地元ですら、子供が外で遊ばなくなったなあと、帰省する度に思う。ベルリンはドイツの首都でありながら、どうしてあんなに人がのんびりできるのだろう?素晴らしいことだと思う。

友達の部屋は、奥の奥の建物の5階にあった。えっちらおっちら。ドアを開けてびっくり、ひ、広いいい!!!ドイツは物件が安いとは聞いていたが、、、これは、予想の二倍以上の広さだぞ!しかも、ホテルみたいに奇麗!!!後で電話した時にそう言うと、友達は「ドイツ人だから、掃除が得意なの。。。」と照れていた。(昔の)日本人みたい。

荷物を置き、取りあえず何か食わねば死ぬーと外へ。あーだこーだ、で、近くの良い匂いのするチャイニーズに決定。小さな店だが、とてもきれいでオシャレ。しかも安い!!でっかい鴨の揚げたのが乗っかった野菜あんかけライスが、5ユーロくらい!!ドイツは食べ物も安いと聞いていたが、うわー!!

しかし。。。これが、異常に塩辛かった。特にソース(あん)が。こんな味付けは、人生の中でも、ちょっと思い出せない。一口食べて「これは体に悪い」と直感する類い。でもけっこう食べたけど。あの塩加減はいったい何だったんだろう??もん嬢のチャーハンはおいしかった。もん嬢も「私の隠れた好物は実はチャーハンなのだが、これはかなり理想に近い」みたいなことを言って黙々と食べていた。

驚かされっぱなしのドイツ食です。


帰りにスーパーに寄って、うろうろする。食べ物、安い。。。パンとかお菓子とか!何でもニューヨークのマイナス3ドルって感じ。ビールには仰天。ペットボトルに入ってて、一本30サンチームって。ビールは水か?いや、水より安いかも。

そんなこんなで、晴れて初のベルリン第一日目を終えた。ぱちぱちぱち。って、何もしてないけどさ。久々にきれいなバスルームでシャワーを浴び、ゆったりと眠りについたのでした。


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