Thursday, June 8, 2017

ちょっくらフィラデルフィア〜その3

ラン作アメリカ魂ビスケット

と、ゆーことでラン作のアメリカ風ビスケットが出来上がり。

ふくれ方がいまひとつだったけど、焼きたてをバターとストロベリージャムで食べたら、おいしいの何の!

完璧主義者のランは、「練りすぎたからかな。。。ブツブツ」と原因追及に余念がなかったが(笑)、ふたりで5個くらいずつ食べた。

アメリカのレシピって、ほんとに大雑把だなあと思うのが、分量が大さじいくつで、グラム数も書いてない。それでも何となくできちゃうのが、いかにもアメリカっぽくて好きだ。(ランはグラム数に直して作ってたけど。)

ニューヨークへ帰る前に、恒例のフィラデルフィア美術館へ行くことにした。特に面白そうな展示はやっていないけど、やっぱりフィラデルフィアに来たからには一応行っておかないと。

アールグレイでしみじみと会話を締め、ネコらとランのルームメイト(レイチェルとその友人)に挨拶をし、家を出た。ランが外まで見送りに来てくれる。

ありがと、ラン!また来るよ!ハグ!!

笑顔で別れてから、私はランのくれた地図を片手に、トローリーの停車場を目指して歩き出した。近所が静かでちょっと不安だったけど、道は簡単だし、大丈夫。初夏のような日射しに、街路樹の緑が心地よさそうに揺れている。

10分ほど歩いて、ようやく停車場が目に入って来た。

ふう、もうすぐだ。。と一息ついたその時だった。




ん?



。。。。。。。???



















遠くで、誰かがワタシの名前を呼んでいる気が。。。と振り返ると、そこには、エプロンをつけたままダッシュしてくるランの姿が!!

何と、トローリーに乗るのに必要なコインを渡し忘れたことに気付き、走って届けに来てくれたのだった!なんて良い奴なんだ、お前は!!涙

私の名を呼びながら、遠くから徐々に大きくなってくる、青いエプロン姿のラン

善の塊でしかないような友人の姿を、私は永遠に忘れないだろう。。合掌。

その後トローリーに乗って22th駅で降りた私は、携帯のマップを頼りに無事美術館に到着。てきとーに見て回った中で、今回私の目に最も訴えかけたのは、モネによる、川辺の樹々を描いた絵だった。

自然の中にたたずむモネの感動らしきものを、こんなにダイレクトに感じたのは初めて。小さな絵なのに、パリで見た睡蓮よりも強烈に感じたかもしれない。まるで匂いたつように、私自身の自然から受ける感情が湧きあがってきて、暫くの間それにひたと浸っていた。

永遠に思える一瞬。

そこに描かれた水は、まぎれもない川の水で、樹々の全ての葉っぱは、太陽の光をいっぱいに受けて輝き揺れる生きた葉そのものだった。まるで、モネが描いた川辺に立っているみたい。その水が私の中にまで流れて来て、心が潤いで満たされていく。

今更だけど、絵ってすごい。そして、やっぱりモネは偉大だと思った。

帰りは、バスが売り切れだったため、SEPTAというローカル線でニューヨークへ向かう。2時間ほどで、26ドルくらい。一度乗り換えをしたが、電車ってゆったりしてて好き。

ふつーに行ってふつーに過ごしてふつーに帰って来た、ふつーの旅だった。
なんか、良かった。

ラン、ありがとう。そしてネコらよ、また会おう!(今回留守だったランの旦那さん、次回はぜひ!)

↓ふつーでえがった。
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