Tuesday, March 1, 2022

春は来る


「春は近い。」
大寒を過ぎると、はっきりと分かる。驚きにも似た喜び。

まず、日差しの質が変わる。熱の少ない冬の日差しとは異なる、ぬくもりのある日差し。

雑草が姿を現しているのが、ふっと目に入る。ヒメオドリコソウの赤紫の花、そしてオオイヌノフグリが青空のかけらか静かな星のように、地面にひっそりと散らばって咲いているのに、その時初めて気がつく。昨日も通った道だと言うのに、いつからそこにじっとしていたのだろう。
自然とは、おそらく時計よりも正確なものなのだ。
何か神聖なものをうっかり見てしまった時のように、心がすうっと透き通るのを感じる。

そして2月も中旬になると、鳥の数と種類が格段に増える。シジュウカラやスズメ、ムクドリのさえずりで、庭が再び賑やかになってくる。

アブラムシがネギの葉の陰で固まっているのを見る。

蜂が花の周りを飛んでいるのに出くわすようになる。

春雷がきこえる。

春一番が吹く。

春が来る。


春は来る。人間の世界でたとえ何があったとしても、きっと、やっぱり、春は来る。

そしてそれこそが、人間に残された唯一の希望なのかもしれない。

そんなふうに考えてしまう、2022年の春です。

↓世界が平和でありますように。。
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