バルセロナ市内をあるく。空が青くて気持ち良い。 |
バルセロナの電車は、新しくてきれいであった。やはりニューヨークが特別汚いのだろうか。スリが超多いらしいので、バッグを前に抱えて警戒しまくる。らいおんの話では、スーツケースを横に置いて後ろを振り返った瞬間に全て持ち去られてしまった友人もいたとか。。(しかも彼女は2度も同じ被害にあったらしい。くわばらくわばら。)
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Sants駅で乗り換え、Arc de Triomf駅で下車。らいおんの住処である。「Arc de Triomf」はスペイン語ではなく(スペイン語では Arco de Triunfo)、バルセロナのあるカタルーニャ地方の言葉であるカタラン。カタルーニャ人は1479年にスペインに統一されてしまってからも独自の言葉と文化を守りぬき、スペインからの独立を切望しているが、まだ果たされていない。
らいおんによると、バルセロナの看板や表札などはその多くがカタランで表記されており、独立運動も盛んという。一言で「スペイン」と言ってもその言葉の周囲には、「スペインである」ものや、「スペインでありたくない」ものが、歴史の怨念を背負ったままグラデーションのようにひしめいている。旅行者が片手に持つ薄っぺらな地図一枚の奥にレイヤーのように重なった、途方もない時間の厚み。この地図はこの土地を理解するための、ひとつの手がかりでしかない。
駅を出ると、郊外の団地のように拓けた通りがあった。街路樹が大きくて、風がさわやか、どこか南国のような突き抜け感。日差しが強くて大変らしい。連なったアパートのベランダの壁は通りに対し斜めの角度がついており、日差しを極力室内へ入れない工夫がされているように見える。
らいおんの家は、住宅街にあるアパートの5階。で、こういう時に限ってエレベーターが故障中!あるあるすぎる。スーツケースをえっちらおっちら運んでいくアジア人女二人。人生は美しき哉。
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大変な思いをして、ついにアパートに到着。ドアがやたら重く、無造作に閉めるとものすごい音がする。ドアノブがまた面白く、なんと扉の中央に付いているのだ!しかも非常に大きく、とても持ちにくい。開け閉めの効率が悪そうな造りを不思議に思う。
家主のアントニオは出張中。リビングの大きなソファに居候させてもらう。ありがたい。開け放たれた大きな窓から風が通り抜けて、気持ちがいい。
らいおんの部屋は、聞きしに勝る小ささ(家賃を聞いて納得)。気も遣うようだが、家主と他のルームメイトと三人での共同生活は、なかなか楽しそうである。
ルームメイトのピラールが部屋から出てきて挨拶してくれた。優しそうな南米出身の40代女性。スペイン語を学びながら仕事を探している。姪っ子もバルセロナにいるらしい。南米のスペイン語圏の人はスペインに移住しやすいようで、人口も多いとか。アジア人では中国人がたくさん住んでいるようだ。
荷物を置いて着替え、さっそく夕方のバルセロナに繰り出した二人であった。
らいおんのアパートの廊下。5階は遠い。 |
↓数日間、お世話になりまーす!
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