Thursday, January 26, 2012

怒濤の子守り5日間(2)



怒濤の子守り5日間、2日目!

朝6時起床。のはずが、余裕の7時起床。なぜか奇跡的に間に合った。

ドアをノックすると、「モーニン〜」 と笑顔でお出迎えしてくれるステラと、はにかみ顔のテディ。あ、笑ってる。ちょっとほっとする私。「今日は良い子でいてね!いってきまーす!」と去って行くステラ。がんばりまーす!今日は泣くなよ〜!!!

しかしですね奥さん、前日の大騒ぎとは打って変わって、この日のテディは、ずーっとずーっと楽だったのです。ステラが行ってからすぐにうとうと(30分くらいだけど)眠ったし、泣いてもミルクを飲ませたらベッドでにこにこしているし、あやせばきゃっきゃっと天使のよう。「これこそがピースというやつだ。。。」と本気で思った。あの4時間もずっと大泣きしてたテディはどこに行った!?

やはり昨日親に電話して、子守りのコツや対処法などを教わっておいたのが功を奏したのか。親からのアドバイス「あんたが不安だから赤ちゃんに不安が移ったのよ。泣いても何しても、どーんと構えてりゃいいの!」は、すごく役に立った。本当にどっしりとした心持ちでいるようにしたら、テディは安心したのか、私の側で頻繁に眠りだしたのだ。ママ、ありがとおお!!
他にも、1日目の観察でつかんだテディの傾向を考え、多少の工夫はした。例えば、テディが眠そうなのに眠れない様子の時。テディが目をこすり出したら、おもちゃを振って一定のリズムを聞かせてやるのだ。シャンシャンシャン、、、という単調な音を聞いていると、テディはすうっと眠りの中に落ちて行く。なんて簡単なんだ〜!催眠術師になれそう!
また、泣き方で何が欲しいのかも、大体分かるようになってきた。テディが好きなこともいくつか発見した。テレビを見ることと、ものを握ること、ほっぺたや顔にキスされること。これはステラがテディをあやすのを見て真似た。ママのことを思い出すのか、感触が好きなのか、愛情を感じるのか、、、とにかく本当に嬉しそうに(しかもちょっと恥ずかしそうに)笑うのだ。人間って、本当に不思議だな〜。これは日本でも一般的なのだろうか?私の赤ちゃんのときは、覚えてないぞ。う〜ん、素朴な疑問。
 
そのようにして、順調にテディと遊んでいると、11時頃に、クリーンレディが部屋の掃除にやってきた。昨日掃除しに来てくれた人だ。仏頂面の50代くらいのおばさんである。後に訊いた所では、ポーランド人とのことだ。笑顔のサービスもなしで、どかどかと入って来て、赤ちゃんがいることなどお構いなしの様子。遠慮なくガーガーとすごい音を立てながら床に掃除機をかけたり、バタバタとシーツを換えていく(ベッドメーキングの技は本物)。最後にタオルを取り換えるとき、「少し多めにタオルをくれないか」と私は頼んだ。テディがミルクを吐きまくるからである。クリーンレディは、私に抱えられているテディをじっと見て、にっと笑った。テディもにっこり笑う。天使の笑顔。それからクリーンレディは私に、ちょっとたどたどしい英語で「イエスタディ、オールデイ、クライイング」と苦笑いして見せた。「ハハハ。イエス!でも今日はずっと大人しいでしょう。昨日は本当に泣き止まなくて参りました〜」と私が言うと、彼女は「本当だよ。同僚がふたり、部屋に来たでしょう。本当にずっと泣いていたからね。」と、テディに笑顔を作ってから、タオルを取りに出て行った。動く人を見ているのが楽しいらしく、テディはご機嫌そのもの。人見知りしない子だ。

しかしだ、それからがすごかった!再びドアが開き、タオルを持ったクリーンレディが入って来たと思うと、続いてその同僚が5人ほどどやどやと入って来たのだ。みんな赤ちゃんを取り巻いてきゃーきゃー言っている。一層楽しげに笑うテディ。その笑顔にメロメロになる、青い制服を着た中年の女性たち。ポーランド人、アメリカ人、アフロアメリカン等、人種も多様だ。テディを抱っこしたり、あやしたり、大忙し。凄い光景だ。まるでミュージカルを見ているみたい。私も、親は誰だとかお前は何者だとか何で経験がないのにお前がベビーシッターしてるんだとか、質問攻め。たぶん昨日余りにも泣き声が大きかったのだろう、そして私がいかにも素人っぽく見えた(実際そうなんだけど)のだろう、彼女たちはミルクのやり方やらげっぷの出し方やら、色々と親切に教えてくれた。あげくの果てに、クリーンレディのヘッド(50代後半?の金髪の女性)まで出てきて、テディと遊んでいた。そして親切にも「タオルをもっと持ってきなさい」 と指示し、この部屋には普通の3倍くらいの量のタオルが積み上げられたのだった。なんて有り難い!!さらにヘッドは、「ミルクは3時間おきにやるのよ、3時間後にまた来るから」と言って、本当に3時間後に部下3人を引き連れて来て、ミルクとおむつのレクチャーをしてくれたのだった。こんな親切な掃除のおばさんたちがいるホテルが、まさかニューヨークにあるとは。。。信じられない。

その後も、誰かがたまに、助けはいらないかと見に来たり(たぶんヘッドの言いつけ)、余分に赤ちゃんのための毛布を届けてくれたり、本当に驚きの連続であった。おかげでテディも楽しく過ごし、よく眠ることができたのだった。

やはり体中がミルクと胃液の匂いでいっぱいになったけど、思いもかけない人たちとの出会いと交流に、テディとステラに大感謝した一日だった。

ちなみに、この日テディはミルクを前日より多く飲んだ。ステラ曰く、夕飯の離乳食も急に食べる量が増えたとか。ステラは、大泣きした理由のひとつは、それが「成長の日」だったからではないかと言っていた。赤ちゃんは急に成長するので、その日はすごく泣くらしい。なるほどねえ。ほんとに、赤ちゃんって面白いね。
↑テレビを見るテディさん。


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Sunday, January 22, 2012

怒濤!の赤ちゃん5日間(1)

↑テディさん(もうじき5ヶ月)


友達の赤ん坊の子守りをしてきました。ミッドタウンのホテルで、朝8時から夜6時まで、5日間。いや〜大変だった!!

というのも、私は赤ん坊なんて触ったこともないし、何の知識もなかったのです。「初日の朝、10分早く来て。教えるから」というステラ(友達)。10分でいいの?と思いつつ、7時50分にホテルに到着。

ステラ「泣いたらミルクあげてね。基本的にそれだけ。あとはメモに書いてあるから」と、小さな紙切れをくれた。赤ちゃんは、ベビーベッドに横たわってじっとこっちを見てる。かわいい!!まるで西洋人形そのものだ。が、、、大丈夫かなあ。不安でいっぱいな私を横目に、ステラは赤ちゃんを抱っこして、ミルクをあげて見せてくれた。ほうほう。。「やってみる?」と赤ちゃんを私にバトンタッチ。うわ〜!不器用に抱きかかえながら、哺乳瓶を口に持って行く、と、赤ちゃんは吸い付いてきた。うへ〜飲んでるよ。。。か、かんたん。。。じゃん??ミルクを飲み終えたのを見ると、ステラは赤ちゃんを抱き上げて、大人用の大きなベッドの上に寝かせた。うきゃうきゃと笑う赤ちゃん。見ているこちらまで笑顔になってしまうような、魔法のスマイル。「ついさっき離乳食をあげたから、あと数時間は大丈夫なはずよ。じゃ、行ってくるね。バイ!」

そして、小さなホテルの部屋には、私と赤ちゃんが残されたのだった。静かな室内、赤ちゃんのかすかな衣擦れの音が空間を支配する。。。

赤ちゃんの名前はテディ。もうすぐ5ヶ月。とても大人しい子なので、子守りの間に仕事もできるはずとのことで、画材をしこたま持参していた私は、取りあえず、とスケッチブックを取り出した。赤ちゃんなんて、こんなに珍しい生き物をスケッチしない手はないのだ!

しかし鉛筆を用意する間も、テディの視線が突き刺さる。スケッチの前に、ちょっと遊んどくか。。。何となくあやしたりしてるうちに、テディはうとうとし始めた。しめしめ。このままずっと寝ててくれないかな。。。なんて思いつつ、スケッチスケッチ。ところがだ、テディはすぐに目を覚ます。びくっと体中をのけぞらせて、また眠りに落ちる、を何度も繰り返す。私の友人に不眠症がいるが、こんなに小さいのに不眠症なのだろーか?かわいそうに。。。そして、テディが目を覚ます度に慌てる私。おちおち絵を描いてもいられない。
ステラが去ってから一時間ほどで、テディは泣き始めた。「泣いたらミルクやって」と言っていたが、もう?あと数時間は大丈夫なはずじゃ?おもちゃを叩いたり、変な顔を作ったりしてみるが、効果なし。仕方なく、初の単独授乳開始。うわー飲んでる飲んでる。しばらく飲むと、いらん、と哺乳瓶を突っぱねるテディ。もういいのかな?再びベッドに戻す。しばらく落ち着くのだが、また泣き出すので、また飲ませる。飲ませると、むせたり、吐き出したりするテディ。これは飲ませ過ぎなのでは、と心配になって何度もステラの携帯にメールを送り、確認する。それでいいとのことだ。ほんとか??うそでしょ??テディが落ち着く数分の間、ネットで赤ちゃん情報を調べまくる。しかし油断するとテディが泣き出す。泣かれるともうどうしていいのか分からない。クリーンレディが部屋を掃除しにきた時を除いて、これを午前中に3度ほど繰り返した。

そんな中、何とか物にしたスケッチ1。
これを描いた午前中はまだ余裕でした。

午前中は、それでもまだ何とかなると思った。スケッチも二枚描けた。しかし、午後は午前中の比ではなかった。とにかく、泣き止まない。ミルクもいやがる、吐き出す、おしっこはもれているし(おしめは代えないで、と言われていたのだが、代えたかった)、泣く泣く泣く。別に泣いていたって大丈夫なのだろうが、こちらが右往左往してしまうのだ。とにかく抱っこして、「ゾウさん歩き」をしてみる。鏡を見せるのとテレビを見せるのも効果があった。しかし、疲れた〜と、抱っこしたまま腰を下ろすと、もう駄目である。ぎゃんぎゃん泣き出す。そんな〜、どうすればいいのお!?

テディ本泣き&私も半泣きで2時間が経過した頃、部屋のドアを誰かがノックした。実は、さきほどもノックの音がしたのだが、怖いので出なかったのだ。今回はそっと開けてみる。すると、クリーンレディの制服を着た中年女性がふたり、いぶかしげに様子をうかがっている。「赤ちゃんがどうかしたの?」と、いかにも私が虐待でもしているのでは、と言わんばかりの視線。そうでしょうとも。
私は「新米のベビーシッターでして、赤ちゃんが泣き止まないのです。どうしたらいいでしょう?」と、藁にもすがる気持ちで尋ねた。ふたりは顔を見合わせて、「ミルクはやった?」「その泣き方はひどいから、胃が痛むのよ、きっと」などと言いあい、肩をすくめて帰って行った。役に立たんなあ。
しかし、テディの頭が熱い気がしてきた。まさか、熱があるのか?あのおばさんの言う通り、どこか悪いのだろうか?気が気でない。ネットで調べようにも、体から離すと泣くので、身動きができない。その後2時間ほど、テディは愚図り続けた。

私もそろそろ参ってきた、という頃、テディが大泣き開始。さすがの私もこれはミルクだと察知し、哺乳瓶用意!「ん、ん、」と、飲むわ飲むわ。最後の3本目の哺乳瓶が空きそうになるまで飲んだ。こんなに一気に大丈夫なのか?と目を見張っていると、「んあ、んあ、」と飲みながら、徐々にテディの体から力が失われていく。なんと、テディは飲みながら眠りに落ちて行ったのだった。これまでの苦労が吹き飛ぶほど、かわいい〜と思った一瞬だった。
テディをそ〜っとベッドに運んで、やれやれ、と一息をつく。なんという長い戦いだったのだろうか。。。このままステラが帰ってくるまで眠っていてくれ!と本気で祈る私。しかし、相変わらずテディの眠りは浅い。うう。。。
それからステラのかえってくる6時までの2時間が、何と長く感じられたろう。テディは再び泣き出し、ミルクとゆさゆさ歩きでなんとか乗り切った。部屋にステラが入って来た時は、ほんとに、輝いて見えましたよ。お母さんがあやすと、テディは今までの仏頂面が嘘のように、きゃきゃきゃと天使の笑顔。感心して見入ってしまった。
 
こいつと5日間もうまくやっていけるのだろーか、とものすごーく不安になったけど、不思議と、まあ何とかなるだろうという気がした。とにかく腹をくくって、朝6時に起きるために12時にベッドに入った1日目の私だった。


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Monday, January 9, 2012

☆明けましておめでとうございます☆
























遅くなってしまいましたが、明けましておめでとうございます。

ネットで流れるタイムズスクエアのライブ映像を見ながら、ひとりカウントダウンで迎えた2012年。うう、いい年にするぞー!!

☆☆☆今年もよろしくお願いします☆☆☆


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