Sunday, October 11, 2009

こんにちは、ネズミさん(悶絶スイーツ#3)





NYーそれは光と影の街。
世界から人びとが集まる華やかな光に満ちた街。しかし一歩影に入ると、そこには人間以外の生き物がうごめいている。人間以外の生き物の代表とは、そう、ゴキブリとネズミである。裏のNYはその両者が支配するのではないかと思うほど、彼らはあらゆる場所に頻繁に出没する。NYのゴキブリは日本のそれと比べると「かわいい」が、ネズミに関しては「でかい」というのが私の単純な評価であるが、両者ともその身を人目に晒すことを全く躊躇しないのには、「さすがアメリカ」と唸ってしまう。ネズミなどは地下鉄の線路の上を二匹三匹でわいわい闊歩するし、人も人でネズミを見ただの何だのと騒ぐこともなく、彼らには彼らの世界があるといった風情でプラットフォームを行進する彼らの後ろ姿を横目で流すのみである。昔はニューヨーカーは一体鈍感なのか寛容なのか訳が分からなかったが、今では私もゴキブリが足元を這っていようがネズミたちが目の前で会話をしていようが、気にもならなくなってしまった。鈍感で寛容でいなければ平穏に暮らせないのである。


そのようにNYの人びとに親しまれているネズミだが、ある時デリでこんなケーキを見つけて以来、その異様なセンスに嵌まっている。まさかのネズミ一匹丸ごとケーキ、マウスケーキ(Mouse Cake)である。ネズミを象った黒光りするチョコレートケーキは、おいしそうともかわいいとも言いがたく、頭にはなぜ?の三文字しか浮かばない。なぜケーキの上にかわいくもないリアルな様態のネズミを丸ごとそのまま乗っけるのかさっぱり意味が分からないが、常に店頭に置いてあるところを見ると売れないわけではないのだろう。現に私もこのよく分からないセンスに魅かれて買ってしまったわけだし。

▲居並ぶネズミたち


一度はお試しで買ったこのケーキ、異常に甘いだけで特においしいとは言いがたい。これは二回目はないだろうと思っていたのだが、この間友人と同じデリにケーキを買いに来たとき、他に並ぶまあまあおいしそうなケーキの間で散々迷った挙句に私が選んだものは、このマウスケーキだった。おいしくないのは分かっている。しかし、何となく私が買わなければ誰がこいつらを買ってやるのだろうなどと余計な心配をしてしまうのである。セールスポイントを「おいしそう」や「かわいい」でなく「かわいそう」に設定したとしたら、それも立派に機能するのだということを身を持って知った日であった。

カウンターで「コーヒーと、ネズミを一匹。」と注文すると、レジのおじさんは少しの間顔をしかめていたが、すぐに「ああ。ネズミね」とにっこりした。おじさんもネズミが買われていくのが嬉しいのであろうか。




*お店情報*"Hot & Crusty", 1st ave and 14th street


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人参買うならどこ行こう?




NYに来て驚いたことのひとつに、食品の鮮度の悪さが挙げられる。ブルックリンの安さを売りにするスーパーのみならず、マンハッタン内の普通のスーパーや、ましてや高級スーパーとして有名なホールフーズでさえも、カビが生えて白くなったイチゴやらパンやら総菜やらを堂々と売っている。


NY生活の最初の頃、マンハッタンのとあるスーパーで友人とふたり分け合うべく、ゴルゴンゾーラチーズソースのペンネを買った。寮に帰ってさあ食べようと喜び勇んでフォークを持つ私と友人。わくわく、いただきまーす!うーんおいしい、ね!うん!あれでも何これ?ペンネの上に所々、何か見覚えのないものが。ナンジャ?よく観察するとそれは、ペンネの上に見事にふさふさと生い茂った白カビであった。その余りの堂々たる風貌ゆえに友人は、私が奇声を発するまで、カビなどとは露程も思わず、嬉々として食べ続けていた(その後一騒動あったのは言うまでもない)。この国の売り手には良心というものがないのか、と憤った今では良き思い出であるが、その後四年間に及ぶ考察の結果は、「そもそも『売り手の良心』などない」ということである。向こうは売り物なら何でも売る。それが腐ってようがいまいが関係ない。買い手が判断すればそれでいいのである。日本のスーパーでもし腐ったものを堂々と売っていたらすぐに問題になるだろうが、ここでは文句を言う人すらいないのではないだろうか。腐った物でも売る自由があるのがアメリカらしいのかもしれない。




話は逸れたが、とにかくNYで食品を買う時は要注意。野菜も鮮度が良いとは言えない。近所のスーパーでは常にほうれん草がスプリンクラーの水に溶けてグジャグジャしているし、よく見ないとオクラもトマトもカビだらけ。安く、かつ新鮮でおいしい野菜はどこへ行けば手に入るのか?答えは、NY近郊の農家の集う「ファーマーズマーケット」である。マンハッタン内にいくつか存在するこの市場、規模で言えば何と言ってもユニオンスクエアに立つものが大きくて有名。生きのいい巨人のような人参5本が1ドル50セント!などと言った場面に出くわすと、買わずにはいられない。まだ土がついている人参は日光を受けてキラキラと光り、「私を食べて!」と訴える。ああ、今日もまた買ってしまった。これはもう、ただ皮を剥きスライスして食べるだけでうまい。甘くて、ほろにがい、「これが人参の味だ」としみじみ思ってしまうのである。


そんなおいしい人参を使えば、もう何をしてもしなくてもおいしいのだが、ここではその魅力を更に引き出す簡単料理をご紹介。「人参の炊き込みご飯」である。


*****材料**********************************************
米(2カップ)
人参(半分〜)
バター(ひとかけ)


*****作り方********************************************
1。普通にお米を磨ぐ。炊飯器にセットして好みの水加減をする。
2。塩をひとつまみ入れて混ぜる。
3。みじん切りにした人参を2に入れ、ざっと混ぜる。
4。バターを入れ、普通に炊く。
*******************************************************


炊飯器の蓋を開けたら、お米とバターと人参の良い匂い。四角に切った人参がほんのりオレンジで見た目もかわいらしく、とても華やか。自然の甘みで、ついご飯が進みます。彩りが良いのでカレーにもぴったり。お勧めです。

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Thursday, October 1, 2009

ヘルシーおいしー野菜らーめん夜食用

























仕事の関係で夜遅くに帰ることが多い。夏なら豆腐に納豆などで乗り切るのだが、ここのとことめっきり寒くなり、帰る道すがら「何か暖かいものが食べたい。。そうだ、野菜らーめんだ!あつあつの麺をズルズルッと啜って、煮込んだ野菜とスープをふーふー言いながら。。。」などとまるで目前にらーめんを控え実際に食べているかのように妄想する。いや、実際に食べていると思う、頭の中では。しかし所詮は妄想、帰れば深夜近いので、本当のらーめんなど食べては安らかに眠れなくなる可能性があることに気づき、しばし呆然とする。そんな夜でもこれならOK!野菜らーめん夜食用!


*****材料*****************************************
にんにく(好きなだけ。私は3片)
玉ねぎ(半分)
人参(半分)
ピーマン(1個)
キャベツ(3枚ほど)
春雨(好きなだけ)
水(5カップほど)
スープの素
塩こしょう、油
*****作り方************************************************************
1。玉ねぎを微塵に、他の野菜を食べやすい大きさに切る。
2。鍋に油と潰したにんにくを入れ火をつける。
3。にんにくがほっこりキツネ色になったら玉ねぎを入れて炒める。
4。人参、ピーマンを順に入れて炒める。キャベツも入れて炒める。塩こしょう。
5。全てが良く炒められて馴染んだら、水をひたひたより少し多めに入れて、少し煮る。
6。スープの素を入れて味を見る。足りなければ塩こしょう。
7。春雨を入れて二分ほど煮る。
****************************************************************************


野菜をこれでもかと言うほどどっさり入れるのがポイント。塩こしょうとスープの素だけで調味するので、にんにくと野菜の味がじんわり優しい、大好きな味。麺が春雨なので、胃にも負担がかからず、次の日の朝「胃が。。やっぱり食べなきゃ良かった。。」などと深く反省する憂いもない。それでも心配な場合は春雨の量を減らせばいいのだ。ところで、普通のラーメンにもこのスープはお勧め。余りにおいしいので、付属のラーメンのスープが要らなくなること請け合いです。

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